解雇されるリスク

刑事事件を起こして、逮捕・勾留されてしまうと、当然会社を休まなければなりませんので、会社を解雇されてしまうおそれがあります。また、逮捕されると、報道される場合が多くありますから、会社に事件を知られ、解雇される可能性が高くなります。

逮捕されないことが重要

そのため、まずは逮捕を避けることが重要になります。
逮捕を避けるために重要なことは、警察に対し、逃亡のおそれがないことを示すことです。
逃亡のおそれがないことを示せば、逮捕のための要件がひとつなくなりますので、逮捕の可能性を大幅に下げることができます。

逃亡のおそれがないことを示すためのひとつの有力な手段は、自首をすることです。
自首をすると、逮捕の可能性を大きく下げることができます。

ただ、自首といっても、やみくもに警察署に出頭するだけでは、自首として扱ってもらえないこともあります。法律上の自首となる要件を満たして自首する必要があり、慎重に対応することが重要です。

逮捕されてしまった場合は勾留を避ける

逮捕されてしまった場合であっても、必ず勾留されるというわけではありません。逮捕された後、勾留されなければ、通常1泊2日程度で釈放となりますから、釈放後、すぐに会社に連絡を取り、適切な対応ができる場合もあります。そのため、もし逮捕されてしまった場合には、勾留を避けることが重要です。

まずは検察官に対し、勾留を裁判所に請求しないように働きかけます。それでも検察官が勾留を請求した場合には、次は裁判所に対して意見書などを提出、勾留されないようにします。

以前は、裁判所が勾留請求を却下することは非常にまれでした。しかし、最近はやや傾向に変化が生じ、裁判所が勾留を認めないことも増えてきました。証拠を隠滅したり、逃亡したりするおそれのないことを、検察官や裁判所にしっかりと分かってもらうことで、勾留を避けられるチャンスがあります。

仮に勾留されてしまった場合でも、勾留に不服(準抗告)を申し立てて、勾留を取り消してもらえることもあります。このように、何度か勾留されないための機会があるので、それを活用するために、釈放に向けて必要な資料や身元引受人などを集める必要があります。

懲戒処分を争える場合もある

仮に勾留されてしまい、会社に知られることになった場合には、会社からなんらかの処分が下されることが多いです。

ただ、仕事とは全く関係のないところで起こした軽微な事件で、解雇されてしまうような場合は、解雇を争うことも可能です。

アロウズ法律事務所では、会社に事情を説明し、過度な処分とならないようにすることのサポートも同時に行います。